2019年03月19日

木之本町石道へ(6)旧・石道寺

今月10日、D51牽引の「 SL 北びわこ号 」の撮影前に
探索した、旧・石道寺跡
(滋賀県長浜市木之本町石道)。
本堂脇の一段下がった所に旧墓地が有って、二十数基
の石塔群が安座していた。その中でもひときわ目を
引くのが二基の五輪塔であり、目指して来た石塔で
ある。
二基のうち、まず一基について。
地輪には 胎蔵界大日如来の種子である「ア」が
しっかり判読できる。「ア」の右側には
「隆尊大和尚」、左側に「永禄二年七月十二日」
とある。
ここの五輪塔の素晴らしさは、その素性の判る事と、
当時 建立された場所から移動していない可能性が
高い事が挙げられる。
永禄二年は1559年で、お寺の和尚さんのお墓、
もしくは供養塔ということが判る。
五輪塔の各輪には種子が残存している。ただ、特徴的
な形態の印象を受けるのは、水輪が樽型で細長い点
であろう。 地輪の縦横比も、室町時代後期らしく
同率に見えている。塔高は1mほどであり、時代的に
標準的であろう。
ちなみに建立された1559年は、尾張桶狭間の戦いの
前年であり、近江は浅井家の時代であった。

by HP【舞!組曲】www.photoland-aris.com/myanmar/

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posted by gagaku at 21:32| 石造美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする