舞台祝典劇『ニーベルンクの指環』第2日【ジークフリート】を
聴きに行った時、演奏会の前に 義仲寺(滋賀県大津市馬場)
を参詣した。
名前の通り、義仲(源木曽義仲)の菩提を弔う寺である。
俗っぽく云うなら、源平盛衰記・平家物語など戦記物の
所縁の地であり、それにちなんだ謡蹟でもある。そして
松尾芭蕉も眠っていると云えば、意外性もあるだろうか。
現在、義仲寺は天台宗系の単立で、御本尊は聖観音菩薩である。
寺の創建時代は不明で、義仲公の愛妾の巴御前が、義仲公
最期の地に草庵を建てて日々供養したのが始まりと云われている。
この義仲寺は びわ湖ホールから直線距離で400m位と近い
にもかかわらず、これまで演奏を聴くだけの往復だったので、
参詣させて頂くのは、実に35年ぶり位である。
お寺の周辺は 以前 参詣した時とは全く様相が変わって
しまっているようで、イマイチ 情景の記憶が蘇って
こなかったが、境内に一歩入った途端、懐かしい思いが
してきた。
35年前の参詣時には、謡本(宝生流)の『巴』を持参し、
木曽義仲公の墓前で45分かけて謡を奉納させて頂いた。他人が
見たら 怪しい と思ったかもしれないが、至って真面目であった。
能楽で木曽義仲がタイトルロールの番組は無いが、前記の『巴』
や『兼平』に、義仲公の最期が謡われている。
余談だが、、、私は 新田義貞公と同様、木曽義仲公は 好きな
武将である。二人には共通点が多々あり、実力だけでは
突き破れなかった壁の無情さが、涙をさそう。
添付写真上; 門前。
添付写真下; 木曽義仲公の最期、宝生流 謡本『巴』。
by HP【舞!組曲】www.photoland-aris.com/myanmar/
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