2019年01月12日

藤田流 家元代行

能楽 笛方 藤田流宗家 第十一世家元 藤田六郎兵衛師
が病に没せられたのは、昨年8月28日 のこと。
血脈による宗家継承が途絶えたかたちになっていたが、
今朝の中日新聞(写真左上)によると、観世流宗家
観世清和師が宗家代行の「宗家預かり」を務め、
奥様が流儀運営を行う藤田流職分の会会長に就任
される、後継体制を決められたという。後にふさわし
後継者が現れたさいに、家元が譲られるということ
なのだろう。一系による血脈を続けるということの
困難さと大きさが、第三者にもひしひしと伝わって
くる。
藤田六郎兵衛師は名古屋が地元なので、名古屋能楽堂
で度々 拝聴していた。御姿はオーラを放つ威厳さに
満ち、響きは厳しさと和みを融和された能管であった。
経歴は 名古屋音大の声楽科を首席卒業で、日本の古典
だけでなく、ヨーロッパ・クラシック音楽にも通じた
異色の鬼才であった。
新聞によると、師の能管「万歳楽」は徳川美術館
(名古屋市)に寄託されたという。その逸話には、
涙腺が緩む。本来、優れた笛方によって奏されてこその
能管なのに、美術館という無機的な器の中の収納物に
なるのは、、、悲しい。早く 現世に再生して欲しい
ものだ。

添付写真 は、能楽師葛野流大鼓方 亀井広忠師 の CD
藤田六郎兵衛師が助演された時のもの。
新聞は 平成31(2019)年01月12日(土)中日新聞朝刊。

by HP【舞!組曲】www.photoland-aris.com/myanmar/

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posted by gagaku at 19:44| 能楽・雅楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする