2010年06月09日

唐古・鍵遺跡

今月6日、奈良県磯城郡田原本町の鍵・今里の蛇巻き を撮影に行った時、その近隣の唐古・鍵遺跡も見学した。この遺跡は奈良盆地のほぼ中央、初瀬川と寺川に挟まれた沖積地に立地する、弥生時代の遺跡である。明治時代から遺跡として知られていたといい、約600年間に堆積した土器破片から弥生時代区分の基準ができたという、元祖弥生遺跡的な存在である。集落は大きな溝で囲まれた環濠集落で、環濠の規模は幅8〜10m、深さ2m、直径400mにも及んだそうである。
現在、遺跡地には楼閣が復元されて建っている。この楼閣、平成3年の第47次調査において、楼閣の描かれた土器破片が出土したことで、センセーショナルとなった。土器は弥生時代中期(紀元1世紀)の作だが、大陸文化の香りする建築の存在があった資料となった。復元された楼閣は、高さ12.5mという立派なものである。
添付写真上は、楼閣遠景。近くで見るとコンクリートの台座の上に建っており、楼閣の下半分が隠れても遠景写真でUPした。
添付写真下は、案内看板に掲示されていた、出土土器破片の写真。この土器の絵を参考に、上記の楼閣が復元された。(今月6日撮影)
by HP【舞!組曲】www.photoland-aris.com/myanmar/

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posted by gagaku at 20:32| 史跡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする