2008年01月16日
北脇の山ノ神 ・写真
滋賀県蒲生郡日野町の諸木神社の架け替えられた勧請縄を見に行く途中で偶然見かけた北脇の勧請縄を昨日の拙BlogでUPした。その勧請縄から集落側へダートの道を10mくらい入った丸山側に、添付写真の幣が置かれていた。幣というより、呪符か、、。見た時には、さすがにギョッとした。不思議というより意味不明だから不気味であった。だが周囲を見ると、幣(呪符)がもたれ掛かっている樹には紙垂と注連があって、神樹のようである。さらに周囲を見ると、直径1m50cmはあろうかという巨木が根本から切られて株だけになっている。その背後には、杉が神籬(ひもろぎ)のように囲まれている。そうか、、、ここは北脇の集落が祀る「山ノ神」の祭場なのだろう。諸木神社の近くに居た現地の人に伺ったら、山の上には天神様が祀ってあると云う。むろん添付写真の山ノ神を祀るのは、祖霊である。山にいます祖霊である山ノ神は、この神樹を依代として降臨する。狩猟を営みとする民ではなく農民にとっての山ノ神は、野に降りると田ノ神となって集落に豊穣をもたらす。勧請縄の「勧請」とは、神が憑く意味であるから、防塞装置たる縄は邪霊を防ぐと同時に、善霊が降り易くするしているのだろう。勧請縄に守られた農村集落内に、山ノ神を祀る場が添付写真である。近江は山ノ神信仰が盛んな土地だという。山ノ神講を組織しており、集落で祭典を行う。多くは二本の木の枝で男女を表して交合状態にして樹や石のような依代に置く。交合状態は、多産の予祝であって村の繁栄を祈願している。なれど、、、この添付写真の幣(呪符)は??? 幣(呪符)の下方が男性を意味し、上方が女性を意味して交合状態の表現なのだろうか、、、? 鏃の形の処に開けられた小穴は、何を意味するのか???
(今月12日の撮影;滋賀県蒲生郡日野町北脇にて:Nikon D300+VR18-200mm)
by HP【舞!組曲】www.photoland-aris.com/myanmar/
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毎年お正月に、幣(呪符)をこの木の根元に置くのですね!
けっこうドキリとする怪しい幣でしょ。
「陰陽師」の式神でも出そうな雰囲気
じゃないですかっ。こういうお呪いが
現代でも行われているって、素晴らしい
ですよね!